●DE3A FTO GPX・GPバージョンR
★解説
三菱FTOは1971年から75年に製造された三菱ギャランGTOの弟分である『ギャラン・FTO』の名称を受け継ぎ、1994年に登場したFTOはギャランとは全く違う別物の車種で、同時に国産車と世界初のスポーツモード付AT『INVECS-II』というギアを採用しており、後の国産スポーツカーのATの大きな手本となる。
初代GTに参戦しているのは、中期・後期型のGPXと後期型のGPバージョンRが参戦しており、搭載されるユニットは自然吸気方式の2リッターV型6気筒ユニット『6A12型』を搭載、さらにランエボIXやランエボXでも採用されている三菱独自の可変バルタイシステム『MIVEC(マイベック)』搭載し、最高出力は200馬力を発生、足回りはフロントはストラット、リアはマルチリンク式を起用しており、ホンダのインテグラ TYPE-Rが登場するまではミドルサイズのFFスポーツで最も最速の分類に入ったが、インテRが登場した同時に対抗馬として5速MTオンリーのGPバージョンRを発売する。
しかし、この時既に三菱は、ランエボに力を注ぐようになってからは陰に隠れてしまい、2000年には後続車種も作られずにGTOと共々に生産終了となった。
★セッティングの注意点…
100万より上Crで購入できる車種であるが、インテRには負けないスペックが最大のウリであるFTOは各ギアをクロス寄り、尚且つオーバーステア寄りの足回りにしても非常に安定した走りを見せてくれ、車体も軽すぎによる車体の跳ねも最小限抑えているので、本気にレース仕様までチューンすれば、日米・日英限定戦、GTワールドリーグの400馬力以上クラスでも翻弄する事も可能になるが、問題はやはり重量面が大きな課題となる。
ゼロスタート時にインテRやエクリプスGTと比較すると、若干遅めであるがその辺も腕でカバーすればインテRさえも脅かす事もできるが、同時に進入スピードを高めに進入して抜きに掛かるという手を使っていかないとハイパワー陣営に喰らいつくことは難しいが、足回りもインテRと同じくハードな味付けなので、高速でフラフラとなりにくいのが最大の武器となる。
●基本セッティング
★レーシングカスタマイズ・サスペンション(スプリング)
フロント:4.0kg リア:2.1kg
★レーシングカスタマイズ・サスペンション(ダンパー)
フロント:レベル7 リア:レベル5
★車高 フロント:105mm リア:115mm
★キャンバー角 フロント:2.0 リア:1.0
★スタビライザー(ハード) フロント:レベル4 リア:レベル3
★ブレーキ フロント:レベル7 リア:レベル11
★ファイナルギア
▲NA仕様 3.350(各ギアは最大クロス寄り)
★レーシングモディファイ ダウンフォース
フロント:0.50 リア:0.45
●レース仕様
マシンカラーは三菱定番のラリーアートカラーであるが、厳密にFTOによるラリーアート仕様は現実には存在しない。
前期はストライプの赤とライトブルー、後期はライトブルーとダークグレーが変更可能。
●DE3A FTO LMエディション(スーパーツーリングカー仕様)
【獲得条件】日米限定戦で総合優勝、尚且つバイパーGTS-Rとランダムで出現。
★解説
中期型FTOをベースに、グランツーリスモ開発スタッフが手掛けたドリームマシンでノーマルのFTOを上回る速さと安定性がウリで、駆動方式をFFから4WDに改造したモノだが、元々、東京モーターショーでFTOの四駆モデルが参考出展されていたが販売されなかったのが最初のキッカケである。
パワーユニットはノーマルと同様の6A11型であるが、そこにインタークーラーターボをドッキングし、ワイドフェンダーやアーチ形リアウィングを与えている。
★セッティングの注意点…
ノーマルのFTOとは比べ物にならないほどの戦闘力のスペックを持っており、デフォルトでも十分に速いので、ちょっとした微調整でも乗りやすいのが特徴といえる。
しかし、ファイナルギアをいたずらにいじくると、マシン本来の速さを犠牲にしかねないので万が一のバックアップの為にデフォルト時のセッティングデータをセーブする事を推薦する。
●TVCM 前期型
●ベストモータリング 三菱FTO編
★トリビア
●足回りがハードの理由は、元々V6エンジンによる重量があるためで、その配慮と考えられる。
●INVECS-IIが登場してから、各自動車メーカーもスポーツタイプのAT搭載モデルが多く登場するようになり、現在のスポーツマシンの大半もこのギアが採用されてる車種も多い。
●初代GTおいて、FTO以外のMIVECを搭載されてる車種ではミラージュ・アスティとミラージュ・サイボーグのみである。
●GPバージョンRは、ホンダのインテグラTYPE-Rの対抗として作られたグレードであるが、各レースゲームにおいてはあまり採用されるケースが少なく、アーケード版ではタイトーのバトルギア3Tunedとバトルギア4Tunedのみで、使用率も非常に少なかった。
●レースシーンにおいては、全日本GT選手権のGT300クラスで『テイボン・トランピオFTO』が参戦しており、GT2のスペシャルモデルとして登場している。
●テイボン・トランピオ仕様のFTOのパワーユニットは、ランエボシリーズ定番の4G63型にスワップしており、1999年には年間総合6位に入賞を果たしている。
●全日本GT選手権以外に、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムのオープンクラスで参戦していた他、国内ジムカーナ選手権、ダートトライアルにも参戦していた。
●初代GT登場から4年後の2001年、PS2にプラットフォームを変えた『グランツーリスモ3』と2004年の『グランツーリスモ4』からFTOのオリジナルレースモデルが4年ぶりに復活し、先代の仕様から大きく進化を遂げ、現在のレースのレギュレーションに変更され、LMエディションから『スーパーツーリングカー』仕様という名前で登場。
●スーパーツーリングカー仕様は、パワーユニットに6A12型から4G63へスワップ、さらに初代ではスペック自体が謎に包まれていたが、四駆システムがトルクスプリット式を採用されている事をGT4の車種解説文とリプレイナレーションで明かされている。
●98年にはFTOのEV(電気自動車)仕様も試験的に作られ、リチウムイオン二次電池と70kWのモーターを搭載。
1回の充電で150キロ走行でき、後の三菱の電気自動車シリーズの『MiEV(ミーブ)』シリーズの基礎となった。