●ドキドキ!プリキュア
【放送期間】2013年2月~2014年1月
●ストーリー(以下、Wikipedia内の『ドキドキ!プリキュア』あらすじより引用。)
地球とは別の世界に存在するトランプ王国。
そこの国民は心優しい王女マリー・アンジュのもとで平和に暮らし、また彼女を守護する「勇気の刃」キュアソードの歌声に魅了されていた。ところが、突然謎の勢力ジコチューと同名の怪物がトランプ王国を侵攻し、アンジュとキュアソードも力を尽くすが、それも叶わずトランプ王国は滅亡してしまう。
一方そのころ地球では、大貝町にある大貝第一中学校の生徒会長を務める相田マナが社会科見学で東京クローバータワーへ赴いており、先生の代わりに生徒たちを引率していた。マナは好奇心旺盛で他人の干渉に出しゃばる性格であり、生徒会書記を務める幼なじみの菱川六花からは「愛をふりまきすぎの『しあわせの王子』」と揶揄されている。マナと六花がタワーを散策中、偶然アイドル歌手の剣崎真琴(愛称「まこぴー」)を見つける。大ファンのマナはすぐさま駆けつけ、そこで真琴が落としたリボンを拾い彼女に手渡す。真琴と会った余韻に浸っていたマナは、ジョー岡田と名乗る謎の青年からキュアラビーズという真琴のリボンの飾りによく似た宝石をもらう。その後、マナと生徒たちが展望台へ向かう列に並んでいたら、王国を壊滅させた怪物ジコチューが突然現れる。マナがジコチューの後を追っていると、王国が陥落寸前にアンジュにより地球に送られジコチューの鼓動を察知して駆けつけた妖精シャルル、ラケル、ランスの三姉弟と出会い、さらにジコチューと対決していたソードとも出会う。
マナはソードがジコチューとそれを使役するジコチュートリオのイーラとマーモに苦戦しているのを目の当たりにし、シャルルの「ジコチューと戦って!」との願いを受け入れる。マナはシャルルが変身したラブリーコミューンとキュアラビーズの力で「みなぎる愛」キュアハートに覚醒し、ソードに加勢してジコチューを浄化する。戦闘後、シャルルたちは「他人を戦いに巻き込ませないためにも、自分がプリキュアだと明かしてはならない」とマナに説明し、彼女も他言しないことを誓う。
●解説
2013年2月から2014年の1月までオンエアされたプリキュアシリーズ10作品目であり、通算8代目のプリキュア。
このシリーズから2009年から2012年までプロデューサーを担当していた梅澤淳捻プロデューサーから柴田弘明プロデューサーに変更となり、さらにシリーズ路線も大きく変更され、今回のテーマが『愛』という事であり、「他人に対する『献身・博愛』の心が持つパワーを描いていく。」、「今回描かれるのは4人のプリキュアの心の交流。感情の機微を丁寧に描いていく。様々なテーマを込めているが、とにかく単純に観て面白いドキドキできる作品を目指している。」というコンセプト上で成り立っており、シリーズ構成は『HUNTER×HUNTER(1999年度版)』、『薄桜鬼』で脚本を手掛けた山口亮太、キャラデザは2年前の2011年にオンエアされた『スイートプリキュア♪』を手掛けた高橋 晃氏が担当している。
メインヒロインの設定も大きく変更されており、これまでのプリキュアシリーズのヒロインは、『運動はできるけど、勉強はダメ。』、『勉強も運動も全然ダメ。』というデメリット部分が多かったのに対し、柴田Pは『勉強と運動が得意な優等生で生徒会長』、殆どのメンバーが優等生メンバーという歴代プリキュアシリーズにおいては過去に例がない設定となり、この設定に関してによって、一部ファンから賛否両論も多く、人気的にも二分で分かれるという部分もあった。
●意外にヤバいご令嬢 四葉ありすの過去…
マナや立花、真琴だけ大貝第一中に通っているが、ありすのみ名門私立の七ツ橋学園に通っており、同時に四葉財閥のご令嬢という異例中の異例の黄色系プリキュアの中で過去には例がないケースだが、そのなかでも衝撃的なのが幼い時、マナや立花達をバカにされた時に見せたマジキレシーンであろう。
初期の段階では、プリキュアに変身することを断固拒否したり、マナ達がプリキュアであるという事を完全にバレてしまったというこれまでにないキャラである。
●歴代プリキュア史上、変身時に体型が変わるプリキュア キュアエースこと円 亜久里。
プリキュアシリーズにおいて、これまでは中学生であっても体型が変わるという特徴があまりなかったのだが、そのなかでもこれまでのプリキュアの懸念を変えたのが、追加メンバーであるキュアエースこと円 亜久里。
変身前は小学4年で、同じ高橋プリキュアのスイートプリキュア♪の追加メンバーであるキュアミューズこと調辺アコに続いて2番目に最少年齢プリキュアであったが、ミューズとの大きな差別化として変身するという17歳ぐらいの身長まで変身システムが追加され照るのが大きな特徴であったが、同時に変身すると5分のタイムリミットがある。
戦闘による制限付きのプリキュアメンバーとして、P5GGのミルキィローズは必殺技を発動すると、体力が消耗してしまってミルクの体型に戻ってしまうというデメリットと比較すると、かなり制限が大きいプリキュアともいえる。
●人間の利己心の象徴でもある『ジコチュー』という存在。
中期のプリキュアシリーズにおいて、人間の内面的な部分を敵として登場した敵も数多く登場しているが、そのなかでもドキプリのジコチューはその一番の代表例でもあろう。
すべての世界の人間達の『自己中』、『わがまま』という反面の心と共に存在している敵であり、かつて真琴やジョー岡田ことジョナサンがいたトランプ王国を滅ぼした。
なかでも、プロトジコチューはそのジコチューの中で、最も黒幕的な存在であったマナ達の力によって倒されたが、ベールとイーラ、マーモの三人は1万年の眠りにつくのだが、改心や和解もせずに終わったという部分を見れば、「人間達がにこチューやわがままがある限り、私達はいつも側にいるんだ。」というちょっとしたメッセージ的な部分も受けられるだろう。
マナとプロトジコチューとの戦いで、ハートことマナが「誰もがいない世界では、あなたはジコチューでいられなくなる。」という部分を突かれた場面で、
『こんなプリキュアシリーズのラスボスはイヤだ』みたいなノリに見えてしまった人は少なくないだろう。
●プリキュアシリーズにおいて、久々の単独によるキャラソンアルバム発売。
プリキュアシリーズで単独によるキャラクターソングアルバムにおいて、過去にMHではなぎさ・ほのか・ひかり、P5ではうららが過去にラインナップされたが、以降のプリキュアシリーズによるキャラクターソングで、このドキプリの真琴のSONG BIRD程度で止まっており、以降のシリーズでは発売されたというケースは未だにない。
●プリキュアアーティストの宮本佳那子 初のレギュラーであり、最後のプリキュアシリーズレギュラー
キュアソードこと剣崎真琴役の声優であり、同時に数多くのプリキュアシリーズソングを歌っていた宮本佳那子が初めてレギュラーとして登場。
過去に工藤真由氏と共にP5の第40話でゲスト出演後、工藤氏がシートプリキュア♪でフェアリートーン役としてレギュラー出演しており、次にレギュラー出演と来たのが宮本氏であった。
しかし、このシリーズが終了した直後の2014年2月に体調不良による活動休止を受け、同じレギュラー番組を持っていた教育番組『キッズ劇場』もレギュラーから離れ、翌年の3月末の『吉田仁美のプリキュアラジオ』の最終話にて元気な姿を見た後、同年7月から活動再開し、今年の5月には新天地の所属事務所にて現在に至っている。
●スタッフ
●企画
木村祥隆、野下洋、西出将之(ABC)
三宅将典、波多野淳一(ADK)
清水慎治
木村祥隆、野下洋、西出将之(ABC)
三宅将典、波多野淳一(ADK)
清水慎治
●プロデューサー
松下洋幸、土肥繁葉樹(ABC)、佐々木礼子、 高橋知子(ADK)
柴田宏明(東映アニメーション)
松下洋幸、土肥繁葉樹(ABC)、佐々木礼子、 高橋知子(ADK)
柴田宏明(東映アニメーション)
●原作
東堂いづみ
東堂いづみ
●シリーズ構成
山口亮太
山口亮太
●キャラクターデザイン
高橋 晃
高橋 晃
●美術デザイン
増田竜太郎
増田竜太郎
●色彩設計
佐久間ヨシ子
●音楽
高木 洋
●製作担当
額賀康彦
●シリーズディレクター
古賀 豪
佐久間ヨシ子
●音楽
高木 洋
●製作担当
額賀康彦
●シリーズディレクター
古賀 豪
●最近の再放送による動向…(2016年9月時点)
ドキプリによる再放送は、2014年11月にtvk(テレビ神奈川)と東京MXでの同時放映であったが、先にtvkが先にオンエアとなり、その1週間後に東京MXテレビがオンエアが始まっており、後に北関東ではテレ玉ことテレビ埼玉、群馬テレビ、南関東ではチバテレビ、BSデジタルではBS11でもオンエアされている。
現時点でドキプリによる再放送は、北関東では群馬テレビ、テレビ埼玉、BSデジタルはBS11の計3局がオンエアされている。
チバテレビはこのシリーズ以降によるプリキュアシリーズの再放送は現時点で行われていない。
●総評
ハトプリから大友による人気の視野を入れてのシリーズであったが、大友からの支持は良かったのに対し、小さい子による人気は多少の人気的に微妙な結果だったのは事実だが、柴田プリキュアシリーズとしては最初の小手調べとしては頑張った方ともいえるが、関連商品の売上げはこのシリーズにてついに100億を下回ってしまったという苦い結果を残す結果となってしまったが、ハピネスチャージと比較すればまだ頑張った方である。
この時、ドキプリと同年に登場したアイカツ!人気に多少お株を奪われてしまったという結果であったが、この後のハピネスチャージプリキュア!で設定の詰め込み過ぎて、まさかの人気も一気に急降下するという本末転倒な結果になってしまい、いわゆる大友人気は後のゴープリで多少回復したぐらいになるが、ここにきてプリキュアシリーズによるマンネリ化が厳しいという部分が表れではないかと推測もできる。