363作品目、今回は変化球作品を投下…1985年にサンワイズからリリースしたエレメカゲーム『ジャンケンマン』を紹介。
20~30代の方なら懐かしいという方もいらっしゃるはずなのでは?
コンピューターとのじゃんけん勝負するという内容で、勝利するとメダルを獲得できるという単純明快なルール。
操作方式は5ボタン方式、グー、チョキ、パー、スタートボタン、ドロップアウトという簡単な構造で、コイン(メダル)投入し、スタートをすぐに押すとじゃんけんが始まり、コンピューターに勝利するとメダルが獲得できますが、勝利するとメダル枚数が決まり、最大5戦による連戦勝利するとで32枚ゲットできますが、但し敗北となるとその時点でメダルは没収となりゲームオーバーという形になります。
サンワイズというメーカーも意外にマイナーに近く、ゲーム機の存在は知られてもメーカーは意外に知られていない部分も多いのですが、このジャンケンマンで一躍人気名機となり、子供向けのゲームコーナーやスーパーのガチャポンコーナー、駄菓子屋や玩具屋のポニー筐体の隣に置いてあっては、子供達が集まって遊ぶ姿も多く見かけたぐらいで、後に野球ゲームのダイダマンやリトルスラッガーという名機も作られました。
そんなジャンケンマンも数多くのバージョンが作られ、87年には『ジャンケンマンフィーバー』、91年には『ジャンケンマンジャックポット』以降、カードが排出するバージョン、末期には景品を選択してそれを5ポイントでプライスを獲得できるというバージョンもいくつか発表されていたが、そのサンワイズも98年に倒産という意外な幕切れとなり、その後は他社に譲渡されてのリリースはされていたとのこと。
筐体構造も非常に単純…じゃんけんの表示部分をLEDを使い、その制御する専用基板でコントロールするという構造であったため、コスト面も安いという部分もあったので全国各地で見られましたし、インカム率も結構あったのではないかと考えられます。
難点はプレイ時間的に非常に短いという部分。
開始して数秒で負けまでの時間もあっという間に「じゃんけん、ぽん!ズコッ!」というボイスを何百回聞いた方も多く、10円玉やメダルもあっという間に無くなったという苦い思い出をした人もいらっしゃったはずでしょう。
自分も前に栄区に住んでいた富士スーパーの某店で秒殺された経験もあり、かつて住んでいた栄区も本郷台の玩具のひょうどうのポニー筐体と、富士スーパーにあったジャンケンマンぐらいしかなかったぐらいのイナカモノズであり、隣の大船でアフターバーナーIIやアウトラン、ファイナルラップで感動させられたが、本当にこのジャンケンマンは結構やったもんです。
もう一つの難点は現在メンテナンス自体が行われておらず、代替のメーカーさえもメンテナンスサービスを打ち切っているという部分でしょう。
地方の玩具屋やスーパーのゲームコーナーにジャンケンマンの筐体に『修理中』とか『故障中』という張り紙が張られている光景も多く、なかでも軒下に置いては風に晒されて、あちこちに傷みが生じているという部分も光景も少なからず見かけた方もいらっしゃるはずだと思います。
特にジャンケンマンの人気の陰に隠れてしまったのが、91年にカプコンからリリースされた『ストリートファイターII』が全国的に爆発的な人気になった時に、駄菓子屋や玩具屋のポニー(ビデオゲーム)筐体に多数の人だかりができ、近所の子供達もストIIに没頭していくうちにジャンケンマンは徐々に衰退してしまったのもそれらの原因もあった事も。
今住んでいる場所でジャンケンマンを最後に見たのは、上大岡のヨーカドーに存在していた今亡きゲームコーナーにジャンケンマンジャックポットが稼動してた記憶にあったぐらいかなと。
今のゲームキッズだと、あまり遊ぶ機会も無くなってしまっているかもしれませんが、もし地方のゲームコーナーで見つけたら遊んでみてはいかがかなと思います。