373作品目、今回はEA(エレトクニック・アーツ)からPSにリリースした『オーバードライビン スカイラインメモリアル』を紹介したいと思います…初の洋ゲーベースのレースゲー。
プリンス・スカイラインGT-Bを筆頭にハコスカ&ケンメリGT-R、R32&R33型GT-R、R30型鉄仮面ことスカイラインRS、R31型GTS-R、ジャパンターボと歴代スカイライン中心にレース展開する内容です。
操作方式は十字キー+6ボタン方式、十字キーはステア、ボタンはアクセル&ブレーキ、サイドブレーキ、シフトギア操作、視点切替となりますが、マニュアルの場合はシグナルが青になった同時にシフトギアが入らないという手間の掛かる操作体系になっています。
コースは本家『オーバードライビンDX(正式名:ニード・フォー・スピード)』から採用されたコースが使われており、一部システムは簡略化されています。
単独による走行のタイムアタック、一対一によるタイマンバトルモード、8台エントリーによる通常レースモードに指定されたコースと車種で限定されての8台エントリーで勝ち抜くトーナメントモードがあり、特にトーナメントモードで全コース制覇すると98年にル・マン24時間耐久レースに参戦した『R390 GT1』が選択可能になります。
●PS オーバードライビン スカイラインメモリアル プレイ動画
エレクトニック・アーツのクルマゲーといえば、近年のレースゲーム好きなら『ニード・フォー・スピード』というタイトルが真っ先に思い出す方も多いはずですが、実はこのオーバードライビン スカイラインメモリアルは先行に登場した『オーバードライビンDX』をベースに、日本向けにローカライズと日産自動車との協力の下で製作されたタイトルになり、そのオーバードライビンの正式タイトルが『ニード・フォー・スピード』という事になります。
日本において、ニード・フォー・スピードと聞けば、スポコンチューンしたGT-RやRX-7、80スープラ、BMWのM3等が登場する『ニード・フォー・スピード アンダーグラウンド』のイメージが非常に印象に残っている方も多いはずですが、海外では前者のタイトルが基本的で、日本では諸都合により『オーバードライビン』という名前でリリースされていました。
参戦車種の挙動データからパワーとトルクの再現も全て、日産自動車からライセンスを受けているため、限りなくの再現を施し、さらに車種解説ムービーにはBS朝日でオンエアしている自動車情報番組『カーグラフィックTV』や美少女戦士セーラームーンのタキシード仮面、機動戦士ガンダムのアムロを演じた声優 古谷 徹氏起用。
同氏による哲学的なナレーションによる走行ムービーシーンを心行くまで堪能できるという部分に関してはセールスポイントは高いかとおもいます。
この作品で最も最大のウリがやはり、スカイラインのジャパンターボが使えるという点。
スカイラインの『ジャパン』と聞けば、あの西部警察で『マシンX』として登場し、結構マニアなファンなら誰もが知っている名車であり、スカイラインシリーズで初のターボチャージャーを搭載したモデル。
しかし、PSのレースゲームの頂点であるグランツーリスモシリーズ、アーケードの湾岸マキシさえもチョイスされないとゲーム業界では『いらない子』的な存在で、ハコスカやケンメリ、鉄仮面、R32~R34のGT-Rばかりスポットライトばかり向けられてしまう事が多いのだが、唯一…PSでジャパンでプレイできる作品はこの『オーバードライビン スカイラインメモリアル』と、『シンプル1500シリーズ 族車キング』シリーズぐらいになってしまってますね。
ゲームバランスの方ですけど、同じリアル志向にこだわるグランツーリスモと比較すると、操作レスポンス的にもっさり感が強く、ゲームバランス的にもグランツーリスモや湾岸マキシと比較してしまうと、やはり国産のレースゲーの作りの方がやはり丁寧な作りだよなという部分は強く、どうも海外の作品のレースゲーは中途半端な感じが強いという部分があると個人的にあり、スカイラインメモリアルの元のベースがオーバードライビンDXをベースにし、そこに日本向けに歴代スカイラインの挙動エンジンを入れてみましたという感じが強いため、グランツーリスモや湾岸、バトルギアシリーズで慣れ親しんでいる自分の見解としてはちょっと肌的に合わない感じが強いですね。
画面のインフォメーションもフォントやタコメーター部分もいい加減な部分な浮き彫りであるため、この辺もちゃんとした作りにできなかったのかなと部分も少し疑問があり、この辺もちゃんと丁寧に作ってくれたらすごく良作になっていたんじゃないかなと思います。
多機種版ではサターン版のみになっていますが、こちらも多少入手自体が難しいかなと思います。