当時の日産の本気をみせた最強のスカイライン!
日産・スカイラインRS-X DR30型後期
80年代、日本の各自動車メーカーはターボチャージャーやスーパーチャージャーを搭載したエンジンや排気量を3リッターまで引き上げた車種が登場し、いわゆる『マシンパワー戦争』と呼ばれる時代に突入し、その日産が遂に本気のスカイラインを誕生させたのが、このDR30型スカイラインRS-Xである。
6代目のR30型は1981年8月にデビュー、その最強グレードであるターボRSは1983年に誕生し、この時から今のターボ車では当たり前のインタークーラー方式のターボエンジンが搭載されていたのだ。
搭載ユニットは2リッターの直列4気筒エンジン『FJ20ET型』を搭載、前期型は190馬力であったが、今回参戦しているRS-Xは1984年2月に登場したグレードで、この時の最高出力は205馬力まで引き上げられ、『史上最強のスカイライン』と呼ばれるようになり、同時に後期型のフェイスから『鉄仮面』というニックネームを与えられ、多くのファンから愛されたマシンでもある。
このR30型スカイラインで最も知名度を上げたのが、後期の鉄仮面と同様に前期型は当時テレビ朝日系列でオンエアされたドラマ『西部警察』シリーズで、大門軍団の最新鋭マシンである『マシンRS』として登場した事で一躍有名になる。
マシンRSは情報分析車両として登場した、RS-1は攻撃・戦闘指揮車で、単装20ミリ機関砲が2門搭載、さらにマフラー内に搭載された急加速装置のアフターバーナーを搭載された戦闘用装甲車、RS-2は情報分析専用、RS-3は情報収集専用として登場しており、こちらはFJ20ETを更にチューニングしており、280馬力までチューンナップされており、この人気により同様のレプリカ車が各地で見る事ができたのだ。
再び話は後期型の鉄仮面の方に戻すが、その鉄仮面がレース用に参戦していたのがこの画像にあるスーパーシルエットフォーミュラと呼ばれるレースマシンである。
大きく張り出したオーバーフェンダーと一体化したフロントバンパー、さらに特異な形にリアウィングを装備し、エンジンはバイオレットでも採用していたLZ20B型にスワップされ、最高出力は570馬力という怪物マシンに進化し、当時のスカイラインの強さがヒシヒシと伝わってくるはずだ。
しかし、1987年のJTC(全日本ツーリングカー選手権)にて、フォード・シエラRS500が現れて戦況的に不利な状況に立たされるが、その2年後の1989年にR32型スカイラインGT-Rが登場する一つのキッカケとなる事は確かである。
また現在、三栄書房の自動車雑誌『Option』にてこの鉄仮面を題材にした漫画『RPM』も好評連載中なので、興味が持った方は是非とも読んでみよう。
●日産R30 スカイラインRS 後期 テレビCM Part1
●日産R30 スカイラインRS 前期スーパーシルエット テレビCM Part2
当時のテレビCMにて、あの名俳優ポール・ニューマン起用した事で一躍有名になり、『ニューマンスカイライン』や『史上最強のスカイライン』というキャッチコピーが誕生したのもこのテレビCMで、この時からスカイラインによるスポーツ性能を大きくアピールしていた。