124作品目、今回は1985年にアイレムからリリースした『ジッピーレース』…前回のニチブツのF1サーカスに続いてのトップビューレースゲームです。
アメリカ大陸横断レースを題材のバイクレースゲームで、以前触れたビスコのダッシュ野郎以前に登場した作品になりまして、ロサンゼルスからニューヨークまで突っ走ります。
操作方式は十字キー+2ボタン方式で、十字キーの左右でバイクを移動、Aがアクセル、Bがブレーキと定番スタイルで、道中に落ちているガソリン缶を拾いながら、最終目的地のニューヨークまで走ります。
アザーカーに接触するとミスですが、残り燃料が残ってる限り自走できますが、燃料が底につくとゲームオーバーですが、各都市に到着すると僅かながら補給されます。
全4コース構成、舗装路2コースとグラベル、ゴール手前からビハインドに切り替わり交互に展開し、全5ステージとなりますが、ニューヨーク到着後は排気量アップの500cc、750cc、1000ccとクラスアップされます…FC版の場合、初期クラスは250ccからです。
1983年にアーケードに登場し、2年後にアイレムが初めてFC参入した時にリリースしたジッピーレースは、同じ画面源流であるセガのモナコGP、タイトーのスーパースピードレースからの発展であり、ジョイスティックによるバイクのマシン移動という懸念ではこれが初ですが、ジョイスティックでの操作するレースゲームではコナミのロードファイターが初となり、実際のバイク型筐体を跨いでプレイするセガのハングオンはFC版ジッピーレースが登場した年に出てきており、恐らく先に出てきたのはジッピーレースが初となります。
AC版ジッピーはFC版に無いシチュエーションとしてグラベルステージにトラックからドラム缶を落としてきたり、さらにグラベルステージを抜けた後に連続トンネル地帯が追加されていますが、FC版は当時の移植再現度やカセット容量の限界があり、泣く泣く削除される事になっていますが、しかしそれでも再現度は十分にできています。
しかし、FC版ジッピーのアザーカーの動きはAC版よりかなり凶悪さを増しており、常にプレイヤーに向けての走路妨害をやってきてますが、車線から離れている分だけ回避はできますけど、油断してると後続からバチコン(←湾岸マキシ用語で『追突』の意味。)される危険性もあり、さらにビハインドステージでは常にプレイヤーに目掛けて特攻を仕掛けるかのように迫ってきたりと凶悪性を増しており、特に上位クラスのマシンになるとこのケースが増えてきます…。
ゲームバランスはさほど破綻かけている部分は見受けられず、BGMも個人的にかなり好きでしたね…特にグラベルステージのBGMはかなり熱いです…FC版が特に。
ただ問題はステージ構成がややワンパターン過ぎるのが難点で…ダッシュ野郎みたいにケーブルカーと併走や暴走族の乱入、踏切ノンストップ通過というシチュエーションが無く、そこがどうも単調さが抜け出せていないのが要因だが、80年前期に作られた作品であるため、そこは仕方がないのは確か。
AC版はFC版よりグレードアップした感じにはなりますが、スタートは500ccクラスからのスタートになり、AC版の500ccクラスはFC版の250ccにあたるクラスなので慣れてしまえば簡単で、AC版の1周目はガソリン缶を取らずに進めます。
他機種においては、SG-1000とPS版とSS版にありますが、残念ながらバーチャルコンソールの配信は無しです…。
●FC版ジッピーレース 250ccクラス プレイ動画
アザーカーの走り方にご注目…ホントに殺しにかかってます。(笑)
小学生時代でかなりやり込んだFC版ジッピーレースは特に一番よくプレイした作品でしたが、後にダッシュ野郎に移ってからはめっきりやらなくなったのですが、久々にAC版ジッピーレースを走った時はかなり本気でやってましたけど、750ccクラスの1回目のグラベルステージでリタイア。
FC時代にやってた感覚はあるのですが、やはりダッシュ野郎をやっていた経験上、アザーカーの動きを見て、「こんなに悪質だったかな?」と思ってましたね。(笑)
…久々にFC版ジッピーレースでも買い戻してみるかなと…もし仮に買い戻すと通算3回目になりますね。
●【おまけ】AC版『ジッピーレース』 プレイ動画
FC版が出る2年前の83年に登場したAC版ジッピー…アザーカーの走り方もFC版より凶悪じゃない事と気付く…はず。(笑)