131作品目、今回は久々のワンダースワン作品ヒューマンの『爆走デコトラ伝説forワンダースワン』を紹介いたします…レースゲームとしてはかなり異端児な作品になります。
プレイヤーはトラッカーになり、各地の高速道路で行き交いながら荷物を運びながらライバルトラッカーしながら、自分のトラックをド派手なデコレーションパーツを装備しながらチューニングしていくという内容のレースゲームです。
操作方式は十字キーの横二方向でトラックの移動、アクセルとブレーキを駆使しながら目的地に向かいますが、既にトラックの荷物を壊したりすると報酬から引かれるというペナルティも課せられるので注意が必要。
また各区間にいるボストラッカーに勝利すると、そのドレスアップパーツを貰うことができますが、敗れてしまうとゲームオーバーとなります。
またショップではトラックのエンジン性能をチューニングもあるので、ただ闇雲にドレスアップパーツを付けても速くなるという要素はありません。
元々原作はPSから発売されたゲームで、1970年代にデコトラブームの火付け役となった映画『トラック野郎』シリーズをオマージュとして作られ、道中に色々なイベントが発生し、ある時にはトラックではなくパトカーに乗って追いかけるエピソードもあったり、道中で知り合った彼女と付き合ったりとライバルトラッカーとのケンカもありと波乱万丈な物語で、エンディングで彼女になった女性はそのトラックの荷物の扉付近に描かれるというおまけ的な要素もあり、何度もやりこめる要素はあるかなと思います。
ただ、このゲームの最大の難点は細かいライン取りの操作ができないという欠点さでしょう…。
レースゲームといえば、細かいライン取りを駆使しながらゴールを目指すというのがセオリーですが、運転する車が4トントラックであるため、細かいライン取りもできないというのも痛手になってしまうとこでしょうね。
自分もラストまでは進みましたが、やはりライン取りによる部分で少しストレスを覚えてしまった感じはありまして、1周クリアした後に即刻売ってしまいました…。
実はこのワンダースワン版をやる前に、その前年に東京ゲームショウでサンプル版の試遊台で遊んだ事があり、確かに面白かったとこの時は確信しました。
ホーン以外にも「どかんかい!」とか「突き飛ばされたいんか!」という野次攻撃もあり、製品版では自分でトラックの荷台の絵を描けるペイント機能もあり、各技術があれば、プリキュア仕様のデコトラとか作る事もできますが、残念ながらワンダースワン版はこれらの機能は完全に削除されているので、PS版を持ってる人だとあまり納得のいかない移植になるかなと。
ヒューマンといば、『ファイアープロレスリング』シリーズを手掛けたメーカーとして有名で、同じグループブランドであるヒューネックスでは『ファーストキッス物語』を世に送り出したメーカーでしたが、後にスパイクという名前に名称変更され、同時にデコトラシリーズのゲームも大きく二分化されていった挙げ句に解散…同時にデコトラゲームブームの終焉を迎えたというわけで、バンダイナムコも以前…トラック型筐体の『トラック狂想曲』という作品を世に送り出していましたが、既にこの時は呆気なく終焉真っ只中であったため、あっという間に姿を消してしまいました。