56作品目…今回はタイトーの『電車でGO!3 通勤編』を触れてみたいと思います。
電GO!シリーズを取り扱うのは、これで2作品目ですね…前回は2の3000番台でしたけど。
実際のJRの路線を使って、ダイヤ通りに運行して目的地に行く内容はこれまで通りですが、今回はかなり内容も濃くなっております。
操作方式はマスコン+ブレーキレバー、警笛ペダルですが、通常モードのゲーム中にスタートボタンを押すと残り距離が非表示になるプロフェッショナルモードや鉄人モードのみ、頭端式によえう終着駅でのATSのアラームを止める確認ボタンの役割を持っています。
指定された駅の到着時間内に到着しないと残り時間が減算され、持ち時間が無くなるとゲームオーバーになるのはこれまで通りのルールですが、今回…通常モードと鉄人モードによるシステムが大きく異なっているのが特徴になっています、詳しい詳細は後程。
今回収録されている路線は以下の通り…。
●関東エリア
今回は新宿~御茶ノ水~秋葉原・東京へ結ぶ 中央快速線と中央線各駅停車(総武線)の2種類で、既に今では引退した車両がメイン。
★中央総武線 各駅停車 『新宿~御茶ノ水~秋葉原』
●209系500番台(初心者向け)
●205系(中級者向け)
●201系(中級者向け…といっても、やや上級者向け。)
★中央快速線 『新宿~御茶ノ水~東京』
●201系(中級者向け…といっても制限区間が多く、総武線の201系より難易度が高め。)
●九州エリア
PS版の電車でGO!2にて初登場した鹿児島本線は博多~小倉間であったが、今回は鳥栖~博多間。
さらに新路線の篠栗線は、非電化前の篠栗~博多間を走行する。
★鹿児島本線 『鳥栖~二日市~博多』
●813系(初心者向け 始発は二日市から 大野城~竹下間の間で踏切事故イベントが発生する。)
●811系(中級者向け 始発とイベントは同上記とも同じ。)
●キハ72系(上級者向け 『新ゆふいんの森号』 鳥栖から…今作唯一の特急で、難易度は有明より優しい。)
●787系(上級者向け 『特急 有明』 ゆふいんの森号と同様だが、難易度は非常に高い。)
★篠栗線 『篠栗~長者原~博多』
●キハ66系(中級者向け 性能はこの路線の車両の中では唯一の標準。)
●キハ58型(中級者向け…といっても、キハ66系より低めで、国鉄急行色。)
●キハ200系(中級者向けであるが、通過駅の制限があるため、以外に難易度的に高め。)
●関西エリア
前作の電車でGO!2 3000番台からの路線延長で、神戸から西明石まで運転する。
そして、初代電GO!に登場した非電化区間の山陰本線が再登場であるが、前作以上の高い難易度になっている。
★山陽本線
●207系(初心者向け 旧カラーリングだが、何故かミュージックホーンが消えて空気ホーンに…。)
●205系(上級者向け このゲームでの205系で唯一の高難易度。)
●201系(上級者向け このゲームでの201系で唯一の高難易度、クリアも難しい。)
●221系(中級者向け 前作は上級であったが、今作は中級に格下げ。)
●223系2000番台(上級者向け 明石までノンストップだが、駅のダイヤが意外にトリッキー過ぎる。)
★山陰本線(現 JR嵯峨野線)
●キハ58系(上級者向け 馬掘から嵯峨嵐山までは旧線だが、嵯峨嵐山~丹波口間は単線。 特に二条の到着ダイヤが非常に厳しい。)
※赤文字は、路線セレクト画面にて隠しコマンドを入れないと出現しない。
今作は通常モード以外にも初心者向けのファミリーモード、熟練者向けの鉄人モードが追加されており、その中でも鉄人モードは全路線とも上級かつ非常に高難易度、さらに全体システムもかなり厳しく、制限速度で1キロ超過、オーバーラン、ダイヤ遅れしても大幅に減点になるが、ボーナス点は非常に大幅に上がっており、ブレーキインジゲーター表示、残り距離も一切表示無しという完全なるマニア向けのモード。
一方のファミリーモードは、初心者向けに作られたモードで、電車の基本動作を覚えやすくしたため、ダイヤは一切ないが一定区間で終わりであるが、コンティニューすると継続が出来るというシステムになっています。
1997年にアーケードに登場、その同年にはPS移植されて大ヒットを飛ばし、90年代のタイトーの人気シリーズへと人気を獲得した電車でGO!シリーズ第3弾、前回は特急列車や快速電車が中心だった『高速編』でしたが、今回は最も日常的な『通勤路線』というテーマを重点に置いた電車でGO!ですが、今までの電車でGO!シリーズの中では、PS版のプロフェッショナル仕様と並ぶ難易度が高めで、特にボーナスシステムや採点システムの細分化により、よりリアルに追求しており、特に車内の様子や駆け込みして乗車とちゃんと再現できており、これまでは車内の様子は省略されていたので、その辺に関しても大いに評価できると思います、サウンド面に関しては209系のVVVF音やブレーキの緩めた音は、同じ京浜東北線の209系を長年乗ってきた私にとっては太鼓判を押しましたが…。
しかし、特に駆け込み乗車が一番の厄介な存在で、定刻通りに到着すると必ずしも駆け込み乗車する客が増え、さらに次の駅の到着時間に大きく影響を及ぼすという大きなハンデを背負う事になります。
となると、定刻より2秒以内ズラせば、駆け込み乗車を阻止することができますが、逆に今度はボーナスが伸びなくなるという弊害も起きてしまいました。
意外に罠が潜んでいる時間設定。(爆)
また、今回の時間設定システムもかなり厄介で、リアルタイムだと筐体の内蔵時計と連動して運転するという非常にリアルファンにとっては泣いて喜ぶのですが、この時間設定もPS版のプロフェッショナル仕様で使われたノウハウがあり、朝は多少暗いが乗客率的に多めで、ブレーキが効きにくい、昼は乗客率的に低いがブレーキは効きやすい、夜になると画面が見辛くなり、ブレーキも効きにくいという大きなリスクを持っており、特に編成数が長い且つブレーキ性能が低い車両になると、一気にオーバーランする危険性も高めているため、この辺も以外に油断できません。
自分もPS版のプロフェッショナル仕様で結構やり込んだクチですが、夕方になるとホントにブレーキの効きが悪いため、結構攻略本を読みながら研究しましたね。
実はこの通勤編…前作の3000番台と同様、前期ROMと後期ROMが存在しており、翌年の登場の後期ROMは代やシステム設定と最初から隠し車両も運転できるようになった『ダイヤ改正編』と副題で登場していたのですが、その後のPS2の『電車でGO!旅情編』のベースになった『がんばれ!運転士』が発売された同時にリリースしていた為か、ダイヤ改正版を入れた店が非常に少なかったのですが、アンバランスから発売されたWindows版では多く出回っていましたが…。
通勤編を初めてプレイしたのは、今亡き関内の羽衣町にあったBOSSで初プレイしたのが最初で、特に中央線から最初にプレイしましたが、「今回かなりリアルになったな~。」と喜んでプレイし、その後の上大岡のカミオの近くにあり、今はパチスロ屋になってしまったタイトーの直営のゲーセン『上大岡メダリオン』でも、バトルギア2の後によく遊び、そしてPS2を購入して、PS2版の通勤編も結構やり込みましたが、PS2版の方はやや設定が易しかった様な気がします。
同時に今回のアーケード版ベースの前期ROMの気になるゲームバランスですが、これまでに無いほどのシビアさに結構泣かされました…特に山陰本線の二条、山陽本線の舞子、総武線の御茶ノ水のダイヤが非常に厳しすぎて、どんなに頑張っても5秒遅れとなってしまうという設定にはかなり頭打ちで、これまでの前作のパターンを使って攻略しようとしても思うように攻略しづらいというのが最大のネックでしょうか…。
今まで『到着ダイヤの±2秒以内であればGREAT。』という懸念が無くなってしまったほか、今回の鉄人モードのボーナスゲームもあまり面白くないというのが本音です。
前作の横軽連結は非常に大好きであったが、『速度が表示されない状態で停止位置まで指定された速度合わせろ』とか『タイミングよく警笛を鳴らして避けさせる』というのが、全く面白味が無くなってしまったし、同時に乗物ゲームの王道 タイトーのお得意である『シリーズが重ねてくると、よりリアル系統が強くなっていく。』という懸念があったためか、そのリアルに追求しすぎてしまったため、人気も下火にかけてしまったようで、似た同じ結末といえば、あのバトルギアシリーズやランディングシリーズも同様…『がんばれ!~』以降から家庭用にシフトチェンジしちゃいましたね。
現在遊べるハードでは、PS2版が廉価版のシンプルシリーズで発売されてますが、特に山陽本線の朝霧の発車シーンで画面が一瞬乱れるという不具合があったような…。
●電車でGO!3 通勤編 中央線 中央特快 プレイ動画