●ふたりはプリキュアSplash☆Star
【放送時期】2006年2月~2007年1月
●ストーリー(東映アニメーション公式HPより引用)
日向咲(ひゅうがさき)は元気で明るい夕凪(ゆうなぎ)中学校の2年生。 新学期、かつて同じ町に住んでいた美翔舞(みしょうまい)が同じクラスに転入生としてやってきてふたりは再会します。
9歳の夏祭りの夜、ふたりは丘の上の大空の樹の元で不思議な体験をしていたのです・・・
ある日、ふたりはその木の元で、「泉の郷(いずみのさと)」からやってきたフラッピとチョッピに出会い「伝説の戦士プリキュア」に変身します!
滅びの国「ダークフォール」によって乗っ取られそうになっている、“世界樹(せかいじゅ)”と“7つの泉”を取り戻すために、ふたりは邪悪な力に立ち向かう!
9歳の夏祭りの夜、ふたりは丘の上の大空の樹の元で不思議な体験をしていたのです・・・
ある日、ふたりはその木の元で、「泉の郷(いずみのさと)」からやってきたフラッピとチョッピに出会い「伝説の戦士プリキュア」に変身します!
滅びの国「ダークフォール」によって乗っ取られそうになっている、“世界樹(せかいじゅ)”と“7つの泉”を取り戻すために、ふたりは邪悪な力に立ち向かう!
●解説
2006年2月からスタートし、2007年1月までオンエアされたプリキュアシリーズ第三作目で、プリキュアシリーズ初のキャラ全体によるフルモデルチェンジとなり、歴代プリキュアメンバーとして二代目となる。
基本コンセプトはそのまま先代と変更は無いが、キャラクターは大きく変更しており、一部ファンから戸惑いの声もあったが、従来通りの人気を獲得はできた。
戦闘シーンの展開も暗雲から暗くなるというシチュエーションを廃止、同時に戦闘シーンの過激さも少し抑えられており、「子供が怖がる。」、「日曜麻のアニメで戦闘が過激すぎる。」とシリーズディレクターの小村敏明氏が指摘を受けていたためである事は確かである。
このプリキュアシリーズにおいて、日常的なシーンや家族との絆を中心に描かれており、日常的な場面があまり少ない柴田弘明プロデューサー期のプリキュアシリーズと比較すると一目瞭然で、往年のファンからも名作と呼ぶファンも少なくはない。
●苦労させられたプリキュアシリーズ、このシリーズでの1年終了という裏話。
キャラデザである稲上 晃氏は『先代を超えられるの大変であろう。』ということで、キャラ的に少し幼く魅せて妹分的な要素として咲と舞を誕生した。
しかし、一番影響を受けてしまったのが販売側であった。
シリーズ大きく変更した方向転換の同時に、新規商品ラインナップと新規ユーザー層の取り入れに厳しい結果を招いてしまい、その年にバンダイは年間売上目標を90億円という視野を入れていたが、「女児玩具関係が厳しい。」という当時のバンダイの社長から厳しい声が出て、それでも歯止めが利かずに最終売上高が60億円まで減少し、前作MHより半分以下まで落ち込んでしまう事態になってしまう。
また、このS☆SもMH同様にシリーズ的に2年で交代させるという秘話があったのだが、上記の影響が大きく浮き彫りになってしまい、最終的に再び方向転換をするという懸念を絞られる事になったが、2人によるプリキュアシリーズもこのシリーズを以て一旦打ち切られ、その4年後の2010年に登場したハートキャッチプリキュア!の初期で2人からのスタートという形になった。
鷲尾プロデューサー期でのシリーズ一年終了というこの形は、3年後の2009年以降のプリキュアシリーズ以降から基本フォーマットという形になった。
理由もスーパー戦隊や平成仮面ライダーシリーズ同様、「子供達は1年ぐらいで飽きられてしまう。」とのことでこのフォーマットを絞られたのではないかと思われる。
●実はブライトとウィンディは二年目で使う予定だった?
後半戦から咲と舞が、ムープとフープの力を借りてキュアブライト、キュアウィンディに変身して戦うという展開をみせており、シリーズで唯一違う妖精の力を借りて変身して戦うという設定はこのシリーズのみだが、劇場版オールスターズでは柴田プリキュアシリーズ同様のフォームチェンジして戦うというパターンに変更されていた事もある。
一部の噂で、「本来ブライトとウィンディは二年目で使う。」という噂話も一部はあったが、その真意による経緯は未だに謎のベールが包まれている。
基本能力は遠距離系統となり、オールスターズDXシリーズでみせているが、2008年にDS用ソフト『Yes!プリキュア5GoGo! 全員しゅーGO!ドリームフェスティバル』では、MHと5陣営以上の上回るほどの超高性能キャラになっていたとのこと。
●一部から人気の高かった 満と薫
当初はプリキュア達を倒すため、ダークフォールのアクダイカーンの『命の炎』で生まれた存在であった満と薫は、今のダークプリキュアの先駆け的な部分もある敵兼味方系キャラで、終盤戦ではムープとフープの力を借りてゴーヤーンを倒すことに成功し、その後は普通の女の子となり、往年のファンからも未だに根強い人気を獲得した。
『敵であるキャラがプリキュアを助ける、またはプリキュアとなって戦う』というフォーマットは、後の劇場版5の鏡の国編のダークドリーム、ドキドキ!プリキュアのレジーナ、ハピネスチャージプリキュア!のクイーンミラージュことキュアミラージュ、プリキュア化カテゴリーでは、フレッシュプリキュア!のイースことキュアパッションの東せつな、スイートプリキュア♪のセイレーンことキュアビートの黒川エレン、GO!プリンセスプリキュアのトワイライトことキュアスカーレットの紅城トワなっている。
●クレヨンしんちゃんとのコラボ…
その年の12月に、同じテレ朝系列で長寿アニメのカテゴリーに入る『クレヨンしんちゃん』とのコラボも実現しており、12月15日のクレしんSP放送で実現しており、S☆S44話のエンディングのガンバランスも着ぐるみのしんのすけとブルーム、イーグレットが踊るという特別仕様でオンエアされた。
しかし、再放送版とセルDVD、DVD-BOXでは両作品の著作権関係により、このエンディングは収録されていない。
このコラボを実現したのは、両作品の広告代理店であるADK(アサツー・ディーケイ)での協力で成せた業であり、クレしんは東映アニメーション作品ではなく、シンエイ動画が製作している。
以降、コラボする事がなくなったが、クレしんのみ平成ライダーの仮面ライダー電王と仮面ライダーフォーゼでコラボも行っている。
●プリキュアシリーズ初の3D作品
今でこそ、3DCGによるプリキュアは珍しくもない例であるが、3Dによる短編亜映画作品『ふたりはプリキュアSplash☆Star マジ?ドキ!3Dシアター』が作られ、全国の3D対応の映画館やホールで期間限定で不定期に公開されていたが、2011年にプリキュアオールスターズ3Dシアターにバトンタッチ後、以降観る機会が減ってしまったが、後のDVD-BOXの特典ディスクとして収録されている。
●スタッフ
●プロデューサー
大野逸雄(ABC)
亀田雅之(ABC)
鶴崎りか(ADK)
鷲尾 天(東映アニメーション)
亀田雅之(ABC)
鶴崎りか(ADK)
鷲尾 天(東映アニメーション)
●シリーズディレクター
小村敏明
●シリーズ構成
●シリーズ構成
長津晴子
●キャラクターデザイン
稲上 晃
稲上 晃
●色彩設計
沢田豊二
沢田豊二
●美術デザイン
行 信三
行 信三
●製作担当
坂井和男
●最近の再放送による動向…
MH同様、こちらも放送する傾向的に非常に少なく、東京MXテレビ以外でのオンエアは極めて少ない傾向にある。
オンデマンド放送のABC動画倶楽部でも配信されていたが、こちらも既にサービス終了となり、現時点で閲覧可能になるのは東映アニメーションBBプレミアムのみになってしまってるようだ。
●S☆S声優によるライブイベント『SUPER TEUCHIライブ』
プリキュアシリーズによる大友向けイベントとして、声優の樹元オリエ、榎本温子、うちやえゆかによるライブイベントSUPER TEUCHIライブを2007年以降に定期的に公演されているが、基本上東映アニメーション、バンダイ、マーベラスAQLによる公式に協賛はしていない。
2015年の公演は、12月31日に渋谷のTSUTAYA O-nestで行われていたようで、移行も定期公演される可能性もあるので、次回の公演に関しては上三名のブログやニュースソースで確認してもらいたい。
●総評
シリーズ内容的に、こちらも商業面で大きく転げたハピネスチャージプリキュア!と比較すれば、こっちの方がストーリー展開はいい線であることは確か。
恋愛要素も非常にないため、プリキュアシリーズに恋愛を求めるファンには向かないかもしれないが、他のシリーズ以上に『大切さ』というモノを改めて教えられる作品であり、同時に最終決戦後の満と薫の力尽きた直後~フラッピとチョッピとの別れと再開は涙無しでは語れないので、近年観始めたファンも一度目を通してもらいたい。