●P5第33話『大スクープ!プリキュア5独占取材!』
●あらすじ(朝日放送公式HPより引用。)
学校新聞『サンクルミエール通信』に、りんがいるフットサル部が試合で負けたニュースが載ったの。
負けた理由は今野キャプテンのミスで、『今野さんがキャプテンを辞める?』とまで書いてあったの。
でもりんによるとキャプテンは、足を痛めていて、代わりがいないためムリに試合に出たの。
それを聞いた編集長の美香は、きちんと取材しないで記事にしてしまったことを後悔し、しょんぼり・・。
新聞部は、部員がどんどん減って今は美香一人。だから十分なな取材もできないの。
美香は今回の事で、学校新聞を辞めることを決意。
のぞみが励ましに言っても、まったく聞き入れようととはせず、部室の整理をはじめてしまった。
★概要
久々の川村先生本人による作画であり、脚本は現行シリーズのまほプリこと魔法つかいプリキュアのシリーズ構成やオールスターズDX3の脚本まで手掛けた村山 功先生が担当し、今回のエピソードにおいてなかなかシリアス要素とラストの感動さも意外に惹かれるエピソードともいえる。
秋季大会のフットサル部による記事で、惨敗の理由が事実と異なる内容について、りんから猛抗議を受けてしまった美香。
りん達はフットサル部の部長である今野キャプテンが足を負傷し、メンバー不足の最中に無理をして出場したという事を指摘していたのだが、美香は『今野キャプテンが辞める。』と思い込んでいたようだ。
同時にこの一件について、美香は自ら編集してきたサンクルミエール通信を廃刊し、新聞を解散しようとしていたのだが、そこにやってきたのぞみ達に説得を受ける。
美香が所属していた新聞部がここまで縮小してしまった理由があり、当初は数名の部員が存在しており、色々な場所に出かけては魅力的な記事製作を手掛けてきた。
しかし、同時に美香による強引な取材方針が仇となり、結果的に部員の減少が歯止めが利かず、最終的に美香本人のみという最小レベルの部活動…かつてのりんが所属していたフットサル部が成り立つ前の同好会レベルまで成り下がってしまったのは事実であるが、それでも生徒会から年間部活動の費用も支給されてるのだから、ちゃんとした部として活動しているのは確かである。
サンクルミエール通信の続投を願うのぞみ達だが、自ら決めた事なのでその場から立ち去り、部室の整理していた時に学園内に侵入してきたブンビーにストーキングされる。
間一髪のところにのぞみ達に救出された美香、そこでブンビーは美香が持っていたサンクルミエール通信をコワイナーとして召還し、のぞみ達に襲い掛かりながらも必死に応戦する姿を間近にファインダーに収めていく。
この辺の美香の心理的な動きから見ると、9話と12話、18話の時に何度もナイトメア陣営に被害に合っていたが、『彼女達の活躍を一人でも多くの人に知ってもらいたい!』という彼女の中にある情熱が甦ったと考えられる瞬間でもあろう。
無事に戦闘を終え、立ち去ろうとする美香だが、せっかくやる気を取り戻した美香の為にプリキュア5としての目的を取材する。
しかし、ドリームことのぞみは本音とネタバレをやりかねないためか、度々に口封じを受けてしまうという本末転倒な展開を魅せるのもこのエピソードで一番のハイライトシーンであり、意外に爆笑する場面なので必見だ。
最後に美香は「私も素晴らしい仲間に出会えるのかな?」という質問に対し、「Yes!」と答えて、その場から立ち去る5陣営であった。
翌日、改めてサンクルミエール通信は再開し、同時に最新号は今野キャプテンと5陣営による独占取材による特集で見事に幕を下ろす。
元から美香はプリキュア5の正体を最初からバラそうという目的は最初からなかったのが幸いであるが、初登場した当初はのぞみ達にとって、最も厄介な存在になるかと思われていたが、18話でのかれんの取材で助けてもらったプリキュア5達の事を取材したいと願いもあったと考えられる。
この美香と5陣営という『プリキュアと一番近い距離にいる一般キャラ』として、以降のプリキュアシリーズにおいて、違う形でのポジションキャラがいくつか誕生するキッカケを作る事になり、最近のシリーズでは最も記憶に新しいのが、ゴープリこと『GO!プリンセスプリキュア』の七瀬ゆい、ゴープリの前作にあたるハピプリことハピネスチャージプリキュア!の増子美代という形になるが、ゆいが非常に最も一般キャラの中でプリキュア達との距離が非常に近い同時に、度々ピンチになりながらも助けてきている。
美代も正統的に増子美香の継承を受け継ぐキャラであるが、これは元々…脚本の成田良美先生が是非とも入れたかったというのが本音で入れたキャラともいえよう。
●作画ミス
実はこのエピソードの中盤にて、ブンビーを追い詰めた時ののぞみのシーンにおいての作画ミスシーンがあり、上の画像が放送当時によるミスで、何故か変身前にもかかわらず花のイヤリングしているという妙な事態が起きており、2010年の東京MXでの再オンエア、2011年にBS11でも再オンエアした時にも同様の作画ミスがそのまま残った形になっているが、実際に発売されたセルDVDとブルーレイボックスでは既にその部分が修正されているのだが、どうやら放送用のマスターテープとセル用のマスターテープが両バージョンが存在するという可能性もあり得る。
●登場キャラクター
夢原のぞみ(キュアドリーム)
夏木りん(キュアルージュ)
春日野うらら(キュアレモネード)
秋元こまち(キュアミント)
水無月かれん(キュアアクア)
小々田コージ(ココ)
ナッツ
ミルク
増子美香
今野キャプテン
ブンビーさん
ハデーニャ
カワリーノ
新聞型コワイナー
★エンドカード
こちらも5シリーズ史上、最も熱いバトルを魅せてくれた河野先生による作画である34話の後半シーンによるアクアリボンによるソードモードのアクア×チャーリーVSハデーニャとの壮絶な騎馬戦シーンからのアレンジ流用である。
●迷・名場面
『センス良過ぎの今回のコワイナー、アクアのスパッツ履き忘れ?』
この回のコワイナーのキャラセンスも非常に凝っており、まるで美術館に飾られてもおかしくない造型のコワイナーだが、ここまでスマート且つスタイルのいいコワイナーはこれが初であり最後ではないかと推測できる。
さらにこの場面にて、アクアのスパッツが何故か履いていないという隠れた作画ミスもある。
●迷・名場面 その2
『ストーキングなブンビーさん、超サスペンスシーン顔の美香』
こちらも隠れた名場面としてチョイスしたいのは、この放課後の新聞部の部室に勝手に入り込んでは、美香を執拗に追い掛け回すブンビーさん。
超緊張感ありのサスペンス要素が強い場面なのに、後半エピソード辺りから徐々にヘタレキャラに成り下がってしまったブンビーさんだが、見方によってはブンビーさんが単なる女子中学生を追い掛け回すストーキングオヤジに見えてしまうのも無理もない。
同時に鷲尾プリキュアシリーズにおいて、一般人がターゲットに狙われるというケースは非常にレアなケースとなる。
梅澤プリキュアのフレプリ~スマプリ、柴田プリキュアのドキプリ~ゴープリでは当たり前な展開はこれが初という形になるが…。