303作品目、今回は1988年にバンダイナムコ・エンターテイメントからリリースしたリアル志向のF1ゲーム『ウィニングラン』を紹介…今回は初代・鈴鹿GP・'91まで含めての全シリーズ系統で紹介したいとおもいます。
バンナムが本気でリアルにこだわった本気モード、いわゆる『マジモード』で作ったF1ゲーム…いや、シミュレーターです。
タイプ別のF1マシンを操り、架空のサーキットを走るという内容ですが、鈴鹿GPバージョンのみ、ポリゴンCGで再現した鈴鹿サーキットを走ります。
操作方式はステアリング&アクセル、ブレーキ、シーケンシャル方式シフトレバーを駆使し、予選と本戦を勝ち抜いていき、マニュアルは6速、4速の2種類と5速オートマチックの4種類が選択できます。
初戦は予選で1周走り、その後の1周の最速ラップタイムの集計によって、グリッドが決まり、その後の本戦で規定周回数を完走すればクリア、制限時間がゼロになるとゲームオーバー。
1988年にナムコから発表したシミュレーター要素の高いウィニングランは、当時のレースゲーとしてはかなり本格的志向の強く、2速マニュアルやコーナリングがオーバー過ぎる挙動、ビハインドビュー方式のレースゲームが主流でしたが、このウィニングランの登場により、今後のレースゲーの基本スタイルに影響を与え、特にコックピットビューとシーケンシャル方式シフトギアは、90年代のレースゲームの基本という形になりました。
後のナムコによるシーケンシャルシフトギアを使うレースゲーで、ダートフォックスやダートダッシュ、リッジレーサーシリーズ、エースドライバーシリーズ、湾岸ミッドナイトRへと継承してますが、リアルな挙動系統では湾岸ミッドナイトRぐらいになっていますが、リッジレーサーから爽快なドリドリ系統の志向でしたけど、他のメーカーではタイトーのバトルギアやサイドバイサイド、セガのスカッドレースやセガ・ツーリングカーチャンピオンシップにも採用。
このウィニングランが出てこなかったら、今のレースゲーは出てこなかったことでしょう。
翌年の89年には、バージョンアップ版の『ウィニングラン 鈴鹿GP』が誕生し、実際の鈴鹿サーキットをポリゴンで再現して走らせるという内容は、当時のF1が好きな人を大いに喜ばせた事ができました。
しかし、鈴鹿GPの予選は1周の周回時間が長いため、スタートからデグナーまでの区間計測という形で取られましたが、'91は再び1周での周回に戻されてます。
しかし、ゲーム全体難易度は他のレースゲーと比較すると、非常にリアルな挙動を求めている作品なので、シフトギアのインジゲーターによるシフトのタイミング、実車とほぼ同じに求められるテクニックも要求され、今の湾岸マキシを慣れてる人ならば、下手な走りをやらかすと呆気なくスピンを繰り返すか、壁に突き刺さるというオチもあります。
それでも、当時はこの難易度で、
希「まだ、ファイナルラップの方が良かったんちゃう?」
と、リアル志向は敷居の高いゲームになってしまい、人を選んでしまったというのも無理もない話…当時、小学生であったキュアビーすけも大船のゲーセンで鈴鹿GPを初めてプレイして終わった一言は、
「ポールポジションIIとファイナルラップが良かった。」と店を後にしたぐらいでした。
まぁ、後の'91で見事リベンジを果たし、専門学校時代に富士急ハイランドへの旅行に行った際に3画面バージョンの『ドライバーズ・アイ』は果たせましたが、ドライバーズ・アイはシフトアップとシフトダウンする際にクラッチを蹴って繋げなくてはならないのですが、
そのクラッチペダルも重かった事は覚えてます。
残念ながら家庭用移植、バーチャルコンソールでの配信も無いおろか、現在は稼動している店舗も無くなってしまったのも非常に残念な話。
90年代前半~中盤のPCなら少しばかり再現できるけど、フロッピーディスクでもかなり容量を食うゲームになってしまうでしょう。
でも、BGMのエンジンサウンドは格別にいいですよ、フュージョン的なBGMは当時の小学生だった私でも結構カッコ良かった事は覚えてます。
●ウィニングラン BGM集&エンジンサウンド
BGMも結構良かった、エンジンサウンドも久々に聴いて痺れてしまいましたね。
ウィニングラン オープニングBGM
ウィニングラン オープニングBGM REMIXバージョン
●ウィニングラン 鈴鹿GP プレイ動画
●ウィニングラン 初代 プレイ動画 解説付
初代ウィニングランによる攻略VHSより、これだけでも湾岸マキシみたいなゲーム志向でない事を思い知らされるはず事でしょう。
バンナムさん、是非ともバーチャルコンソールで復活させてくれ~!
にこ「アンタはこういったモノ好きよね、リアル挙動系のクルマゲーは…。」
バトルギアとグランツイーリスモでかなりやり込んでるから、今なら完走できると思ってるので。