128作品目、今回は1992年にバンダイナムコゲームスからリリースした『ギャラガ』のパロディ作品、『コズモギャング・ザ・ビデオ』を紹介。
意外に知ってる方は少ないかなと思いますが…元はエレメカ作品の続編にあたります。
宇宙要塞アンコクに拠点を置く宇宙盗賊団『コズモギャングズ』の野望を打ち砕くため、コズモポリスの主力戦闘機『ハイパービート』内容の画面固定型STGです。
操作方式は横2方向レバー+ショットによる1ボタン方式のシンプルスタイルで、フルオート連射や押しっぱなしによる溜め撃ちといった攻撃はありません。
コズモ達を倒しているとスコア倍率が上がるポイントアップのPアイテム、攻撃アイテムでは空中機雷、一網打尽にできるハリケーングレネード、コズモ達の動きを止めるスパイダーネット、またギャラガではお馴染みのデュアルファイターのポジションであるツインキャノン砲もあり、ツインキャノン砲はボスコズモを倒すと取得する事ができますが、チャレンジステージ終了後には通常ショットに戻ります。
コスモ達の接触、及び敵弾に触れると1ミス、残機ゼロでゲームオーバー。
全30ステージ1周エンドで、最終目的はラウンド33にあるコズモギャングズの親玉である『ドン・コズモ』を倒すとクリアとなりますが、SFC版はワールド構成となり、1ステージ6ラウンド制になります。
●エレメカ版 コズモギャングズ プレイ動画
1991年にナムコからリリースしたエレメカゲーム『コズモギャングズ』は、エレメカゲームとしては珍しいタイプのゲームで、制限時間内にコズモ達が貨物用コンテナを奪われないよう迎撃するSTGタイプでした。
「よ~し!野郎共、盗んで来い!」、「はぁ~い!」、「あれぇ~!」という独特なボイスが印象に残るゲームで、全盛期は各地のゲーセンや屋上のゲームコーナーで活躍をしていましたが、しかし現在は部品が製造中止となってしまいまして、稼動している店がほぼ全滅となりました。
ちなみにコズモの口に弱点となっているセンサーがあり、それを銃に抜けて発射するとカウントが入るという仕組みで、ナムコのエレメカゲームとしてはかなり特殊なシステムを採用しており、これの発展系なのがコジラを題材にした『ゴジラウォーズ』というのがありまして、巨大なコジラを体の部分を撃つと動きが止まるという仕組みで、防衛ラインに突破されると負けという変わった仕組みになっていますが、ゴジラウォーズもコズモギャングズ同様…現在は稼動してる店はほぼゼロに近いかなと思います。
本家版は約60秒の時間制限があり、一定攻撃数を与えていくと徐々にコズモ達のスピードがアップし、「最後の攻撃だ!」になると、手におえないほどのスピードになり、これを最終的に守り抜くと勝利という形になります。
●液晶ゲーム版 コズモギャングズ プレイ動画
また同年にバンダイから液晶ゲーム版のコズモギャングズも発売されていた他、セガトイズから玩具版も発売されていました。
液晶版も本家エレメカ版を基準にしており、スタート時のボイスは無いものの、やられ声はちゃんと再現できていますが、玩具版と液晶ゲーム版も残念ながら現在は入手困難になりますね。
勿論、今作のザ・ビデオにもちゃんと再現されており、ザ・ビデオでは更にコズモたちが様々なコスプレをしながらコンテナを奪おうと現れますが、制限時間は本家より36秒少ない24秒しかない制約ですが、特にコンテナに触れさせずに勝利するとボーナス点も非常に上がる傾向があるので、特にハイスコア狙いになるとこの辺にも重要になってきますが、特に一番の難関がバレリーナやパティシエのコスプレしたコズモ達の動きもこれまた意外に速いため、油断していると呆気なく奪われてしまうという傾向があります。
再び本編の開設に戻りますが、丁度90年代STG業界はAC版『グラディウスIII』や『達人王』、『R-TYPE II』といった桁外れた高難易度STGが出た時期で、熟練者でもクリアできないほどの難易度作品ばかり多かった時期であったが、同時に名作といえばセイブ開発の『雷電』も高い難易度であっても、人気の地位を獲得していましたが、ぞのなかでも最も大きなニュースとなったのが、あのコナミがグラディウスのパロディ作品である『パロディウスだ!』を登場でしょう。
パロディウスだ!で、幅広いユーザーから人気を得ていた時期もであり、「コナミのパロディウスに続くんだ!」と、ハドソンは『スターパロジャー』、タイトーは『あっかんべぇだぁ~』を発表し、ナムコはそのパロディウス人気を便乗してこのコズモギャング・ザ・ビデオを発表したのではないかと思います。
ゲームバランスは前作にあたるギャラガ'88より動きが多彩になった事と強化アイテムが豊富になったという部分に関してみれば、「あのギャラガから大分進化したな~。」と受け、同時に可愛らしさがあってウケがいいと思いますが、その裏腹に中盤になってくるとそのかわいさとは正反対に攻撃も更に凶悪さを増してきます。
中盤になると、装甲服を着てレーザーをぶっ放つコズモがいたり、さらに撃ち帰し弾を放つコンテナも出現したりと、残機がいくつあっても足りなくなってくる始末…また二人同時プレイでは残機が共有制になってくるので、無駄なミスを避けないと足を引っ張ってしまうという意外にシビアな部分もあります。
●SFC版 コズモギャング ザ・ビデオ プレイ動画
AC版はエミュ筐体で残っている形になりますが、国内版と海外版の二種で稼動している筐体もありますが、流石に国内版は見つけるのはかなり難しいかなと思いますが、現在Wiiのバーチャルコンソールにて国内版であるAC版が配信されているので、興味がある方は是非どうぞ。
なお、SFC版はかなり本数が少なかったためか、入手困難であるので悪しからず。
そういえば、昔…TBSの『どうぶつ奇想天外』で、このコズモギャング・ザ・ビデオのBGMが使われていたっけな。