137作品目、今回は久々の版権作且つ藤子作品である1985年バンダイナムコゲームスのバンダイレーベルでリリースした『オバケのQ太郎 ワンワンパニック』を紹介します…FC版権作品において名の知れた高難易度ゲームですね。
オバQことQ太郎を操作し、Q太郎の仲間達のお使いと強盗団にさらわれた仲間を救出する内容のアクションゲームです。
操作方式は十字キー+2ボタン方式、ジャンプとメインウェポンである『ガウガウ砲』と呼ばれる武器を駆使し、道中にいる犬を避けながら進むか、ガウガウ砲で倒す事ができます。
またジャンプと十字キーで空を飛ぶ事も可能になりますが、パワーゲージが無くなると空が飛べなくなる同時にゲージの減りが非常に早いというデメリットがあり、道中のフードアイテムを取りながら進むしかありません。
しかし、ガウガウ砲は弾数制限があるため、これも乱発ができません。
犬や鳥、煙、風船に当たると1ミス、さらに朝の8時から夜8時までに着かないとこれも問答無用に1ミスで、残り人数が無くなるとゲームオーバー…全14ステージ構成のエンドレス制で、コンティニュー機能は無し。
バンダイお得意ともいえる版権作品によるゲームですが、そのなかでもバンダイがリリースした版権作品で最も難易度が途轍もなく高さは当時のFCユーザーでも多くの語り草にもなっている迷作で、元々オバQが苦手な物といえば『犬』という最大の弱点であり、当時のバンダイとしてはその苦手な犬をどう立ち向かっていくかという懸念で考えたのではないかと思われる作品になりますが、しかし…このゲームの高難易度になってしまった理由もいくつかあり、一つは攻撃用武器に制限が課せられてる事と、ガウガウ砲でやっつけた犬に触れるとミスになるわ、さらにゴール地点に建物のどこかにその仲間がいて、高い確率で犬が出現して1ミスにされてしまい、それが難易度を上げてしまった原因になってしまっています。
今のキャラクターゲームで、例えばプリキュアシリーズのゲームであれば、低年齢層でも遊びやすく、わかりやすいモノにしているのですが、この頃のバンダイは年齢よりキャラクターで売りで勝負に出ていた頃であるので、難易度的に二の次という考えだったのではないかと思います。
同じ境遇として、ドラゴンボールのゲームシリーズ第1作目である神龍の謎も当時も最初から途轍もなく難易度的に飛ばしまくりで、多くのプレイヤーも挫折して諦めた人も多く、このオバQが最も多くのプレイヤーを絶望の底に突き落とした迷作でもありました。
自分も数プレイやったことはありますが、本当に怒りを通り越して呆れたというのが本音ですね。
これほど酷いゲームをやったのは、タイトーの『飛鳥&飛鳥』や『メガブラスト』、イマジニアの『制服伝説 プリティファイター』、そしてこの『オバケのQ太郎 ワンワンパニック』で、最もこのゲームだけはかなりトラウマ率は非常に高い作品だったと思います。
またこのゲーム、FCの中古ワゴンセールに並ぶ常連作でもありますが、このゲームのコンテストで優勝商品でもあるゴールドメッキバージョンが存在し、某所で数万以上のプレミア額が付いているという話もあるようで、通常版と比較するとその価格の差もまさに天と地の差…。
14面まで進めるとなると、それなりに技量も試されますよ。
ちなみに他機種での移植・及びバーチャルコンソールでの配信は無いので悪しからず。