152作品目、今回は1989年にタイトーからリリースした『チャンピオンレスラー』を触れてみたいと思います。
バトルギア同様、今回もタイトー作品ですがタイトー唯一のプロレスゲームで、
個性豊かな8人のレスラー達がリングでの熱い死闘を繰り広げられる漢(おとこ)なゲームでありますが、前回のバトルギアはメジャーなのに、今回はマイナー寄りです。
操作方式は8方向レバー+2ボタン方式、パンチとキックを駆使し、更に相手をつかんだ時に入れた方向による投げ技も入るシステムがあるので、今の格ゲーでありがちな複雑なコマンド入力も一切ありません。
また、レバー2回入力してパンチやキックを出すとドロップキックやラリアットを繰り出し、コーナーポストでレバー上を入れるとポストに立ち、そこから攻撃ボタンで空中殺法を放つという仕組みになっており、ダウン中の相手に2ボタン同時押しでピンフォールをかけ、3カウントを取れば勝利、逆に自キャラの場合はボタン連打で振りほどかないと負けとなってしまいます。
また、ギブアップ勝利と敗北もあるので、一番楽しむとなればギブアップかなと。
(うわっ、鬼畜だな。)
また、場外乱闘で20カウント以内にリングに戻らない、制限時間がゼロになるとドローゲームとなり、ゲームオーバーとなりますが、第7戦のチャンピオン決定戦と最終8戦目のタイトル防衛戦はコンティニュー不可。
二人同時によるタッグマッチ、対戦プレイも可能です。
●AC版 チャンピオンレスラー プレイ動画
アーケードでのプロレスゲームといえば、カプコンのマッスルボマー、SNKのファイヤースープレックスがありますが、タイトーがアーケード向けのプロレスゲームを発表したのは意外ですが、タイトーメモリーズ2上巻のブックレットにおいて開発秘話があり、特にキャラクターの正面のアクションがかなり苦労したとのこと…。
ゲーム内容も遊んでみると、これまた意外に面白いですが、勝利時と敗北時のビジュアル画がまるで格差社会に見えてしまうのは何故なのか…。
レスラーも8人いることですが、特に初心者で一番扱いやすいのが、ニトロ・パンクス、ミラクル・ラスタンで、中級者だとジミー・カーボン、ブラックマシーン、クセの強い上級者向けではコブラ・ブラッディジョー、マッターホルン・デッカー、ロッキー・ガーナー、ザ・サムライといった所で、コブラとロッキーはつかみによるギブアップ技が意外に複雑…ザ・サムライはスピードはあるのに、攻撃力が乏しいという部分が大きいですね。
特にミラクル・ラスタンは、あの同社の往年のファンタジーアクション『ラスタンサーガ』のキャラをそのまま現代に持ってきましたという感じで、3戦目と6戦目は金網マッチ戦で、金網の前まで相手を持ち込んでフルボッコできますが、ダッシュ攻撃でかわされると自分が金網にぶつかってダメージを負うケースも少なくないです。
ゲームバランスは他のプロレスゲームとして比較すると、当時以前に登場したプロレスゲームとほぼ同じのスタンダードな作りで、後にカプコンのマッスルボマーと比較するとやや物足りなさはあるかもしれません。
元はアーケードオンリーでしたが、後にPS2のタイトーメモリーズ2上巻に収録されており、連射パッドを使えば一発で最終戦まで駒を進める事ができます…特に普通のデュアルショックでボタンの負担で壊したくない人はそっちがオススメできるかなと。