2015年最初のプリキュアオールジャンル特集…。
今回は、去年放送10周年を迎え、小さい子のみならず大人のファンも続々と人気の拡大が止まる事も知らないプリキュアシリーズにおいての大人のファンからの視点というテーマで語ろうかなと思います。
なぜ、「小さい女の子向けのアニメなのに、大人のファンまで虜になるの?」という部分に関して、あまり気付かないからもいらっしゃると思いますので、今回はその辺を触れます。
●大人でもハマる魅力 その1
『女の子向けアニメなのにハードな肉弾戦』
プリキュアシリーズにおいて、最も大人のファンが一番注目するのがやはり、女の子向けのアニメなのにハードな戦闘シーンという部分でしょう。
今までセーラームーンやウェディングピーチ等と変身ヒロインモノのアニメはいくつかありますが、当時の変身ヒロインアニメといえば格闘によるアクションは意外に薄く、特にアイテムを使った必殺技や特殊能力が多かったのです。
プリキュアシリーズ構想において、無印~P5GGまでの初代プロデューサーであった鷲尾 天プロデューサーは、女の子向けの変身アクションモノをやってみたいという構想を建て、『日常的な近いところでのコンセプトを…なおかつコンビで』という事で、初期の企画書に書き始めたのが最初という秘話をNS3公開直前のプリキュア新聞にて明かされています。
肉弾的なアクションシーンにおいて、そこで急遽シリーズディレクターとして起用したのが『ドラゴンボールZ』でディレクターを務めた西尾大介さんを起用し、そこから誕生したという訳である。
放送開始後には予想的に大ヒットを飛ばし、当時はまだツイッターやフェイスブックが無かったインターネット時代…アニメ関係の掲示板で『朝の女の子向けのアニメで派手な格闘シーンを放つアニメ作品がある。』とネット上に広がり、特にアアクションモノが好きなアニメファンからも絶大な人気を博したといっても過言ではないと思います。
●大人でもハマる魅力 その2
『人との絆と大切さ…。』
2つ目の魅力…それは、人との絆の大切さをこの作品で改めて訴えている事である。
近年のバトル系のアニメやゲームにおいて、相手を徹底的に潰すという過激かつ暴力的な表現が多いモノもあるが、プリキュアシリーズでは派手な戦闘シーンの同時に力の無い者やパートナーであるメンバーとの心の交流をモットーに描かれている部分が非常に多く、この辺も意外に大人のファンでも意外に共感できるエピソードも多くある。
一人でもなせない時もあれば、パートナーと共に不可能を可能にする…一人でできる力も小さいが、みんなと一緒になった時の力は大きな力になるという事をプリキュアシリーズは教えてくれている。
このプリキュアシリーズと同じ時間帯で大人のファンでも共感できる部分として、1999年から2003年までにオンエアされたハートキャッチプリキュア!のキャラクターデザイナー 馬越嘉彦さんが手掛けたニチアサシリーズ初のシリーズ『おジャ魔女どれみ』シリーズが最も源流といってもいい。
おジャ魔女どれみは、プリキュアシリーズと違って派手なアクションシーンはないものの、この辺も人との絆の大切さや友達との友情の大切さを最も描かれており、特にこの辺から観始めたファンもいらっしゃるはずだ。
こちらは既に終了してから20年経過する作品になるが、最近のプリキュアシリーズから観始めたファンも是非とも『おジャ魔女どれみ』を一度ご覧になってはいかがだろうか?
魅力 その3
『意外に憎めない敵役の存在…。』
プリキュアシリーズ3つ目の存在、それが敵役の存在である。
そのなかでもプリキュアシリーズにおいて人気の高い敵役といえば、最近作品ではスマプリのウルフルンが一番知名度が高く、その次にP5シリーズのブンビーさんと敵陣営も大人のファンでも非常に人気が高い事だが、小さい子にはあまり受けが悪いかもしれないが、彼らの行動から見てもちょっとした本心が見え隠れしているはずだ。
最も古いファンならSplash☆Starのダークフォール陣営…彼らの活躍で意外にプリキュアシリーズを最も盛り上げてくれた敵陣営としては非常に有名であり、特にアドリブ交った場面も非常に多い。
「私の名はカレハーン、カレっちと呼んでくれ。」という名台詞を残したカレハーンは最も有名である。
プリキュアシリーズの敵も意外に根っからの悪というキャラも少なからずいるが、この辺も大人のファンも巻き込むほどの面白さを持っているといえよう。
意外な所では、キャラクターグッズになったメンバーもいるが、特にウルフルン以降から人気が出てきてるメンバーもいるが、近年のプリキュアシリーズの敵キャラでキャラキターグッズまでなったキャラもかなり少数的ともいえよう。
魅力 その4
『他のアニメキャラには無いコスチュームのアイディア…』
最後の魅力は、やはりなんといっても変身した時のコスチューム…この辺も大人のファンから見ても「やっぱり可愛い!」とか「カッコイイ!」というファンも非常に多く、特に変身コスチュームで一番有名なモノではバンダイのキャラリートキッズシリーズが販売されているが、元々は子供向けのコスチューム衣装であるため、大人のファンは着れないというデメリットもあるが、現在はコスプレ衣装を手掛けているCOSPA(コスパ)でも大人向けのプリキュアシリーズのコスチューム衣装も売られているが、最も猛者ともいえるのが実際にコスチューム衣装を作るファンもいる。
コスチューム製作となれば、アニメの設定資料集や細かい部分にチェックし、それに近い衣装の材料、裁縫類、実際に販売されているバンダイから発売されているプリキュアシリーズの各種アイテム玩具となると、その費用もかなりのモノになるが、自分で作った時の達成感は非常に大きいモノである。
話が逸れてしまったが、キャラクターのコスチュームに関して、この辺もシリーズキャラデザイナーによっては様々…それにちなんだモチーフをベースに誕生しているが、シリーズによっては過去のシリーズと似た感じのコスチュームも少なからず存在している。
また、スカート下部部分にも十分配慮しており、俗にいうパンチラやパンモロというシチュエーションは絶対NGであり、シリーズによってはスパッツを履かせたプリキュアも多いが、梅澤プリキュアシリーズではスマプリ、鷲尾プリキュアシリーズでは無印~P5GGまでがほぼ大半であるが、一部のシリーズのプリキュアではスパッツを履かない代わりにあまり下着類が見せないようなアングルで行なっている。
最近のプリキュアシリーズを見ると、特にハピプリでは人気アイドルAKB48に近いコスチュームになってきており、来月オンエア開始となるGO!プリンセスプリキュアでは、昨年3月に一大センセーショナルとなったディズニー映画『アナと雪の女王』の人気を便乗してのプリンセス風なコスチュームになっており、徐々にオリジナリティから遠ざかっている、
●最後に…
改めて振り返ってみると、プリキュアシリーズが単なる『女の子向けのアニメ作品』という枠組みにとらわれないという部分を見ると、いかに国民的アニメ作品へと駆け上がってきたと思いますね。
最近ではテレビ朝日以外のBSデジタル局、アニメ系のCSチャンネル、関東独立UHF局でも積極的にオンエアされて、かつての往年の美少女アクションアニメの名作であった美少女戦士セーラームーンシリーズ、キューティーハニーシリーズ以上の長い歴史を築き上げてきたという事でしょうが、ここ近年のプリキュアシリーズの人気も『妖怪ウォッチ』や『アイカツ!』、『プリパラ』とゲームを原作としたキッズアニメ作品が続々と進出し、プリキュアシリーズの存在を脅かしてきているが、唯一アニメオリジナルで通してきたプリキュアシリーズにとって、11年目スタートでどこまで人気を引っ張っていけるが今後の課題になると思います。