203作品目、今回は1997年にSCE(ソニー・コンピューターエンタテイメント)、ポリフォニー・デジタルの『グランツーリスモ』を触れてみたいと思います…PSPGTではなく、初代PSの初代GTです。
ホンダ、マツダ、三菱、日産、スバル、トヨタと国内6メーカーとダッジ、シボレーの北米2メーカー(←当時はクライスラー扱いで1社)と、007シリーズのDB7仕様のボンドカーとして有名のアストンマーチン、TVRのヨーロッパ2メーカーの10メーカー(当時は9メーカー扱い。)、100車種146グレードの車種が参戦という家庭用レースゲーム史上の最多のボリュームを誇る名作となり、国産リアルレーシングゲームの大きな基礎となった名作で、今回のレビューはグランツーリスモモード中心でお届け致します。
操作方式は十字キー+8ボタン方式、アクセル、ブレーキ、サイドブレーキ、バックギア、シフトアップ&ダウン、視点切替&後方視点切替という構成で、アナログスティックによるハンドリング操作ができるアナログ入力ができるデュアルショック対応となっています。
クルマを買ってから、マシンをチューニングする他、各レースでの参戦に必要不可欠のライセンス試験を受けながら、グランツーリスモワールドリーグ制覇を目指していきますが、ゲームオーバーの懸念は無く、あくまでもバーチャルでのカーライフを楽しむという構成になっており、耐久レース参戦や各種レギュレーションによるレースに参加する事も可能、登場車種は80年前期~この初代GTが登場した前年までに登場したモデルが中心となります。
●PS版 グランツーリスモ GTワールドカップ
車種:TVR サーブラウ
当時の実車系レースゲームといえば、タイトーのサイドバイサイド2・エボルジオーネ、コナミのレーシングジャムのみでしたが、このグランツーリスモが登場してから日本のリアルレーシングゲーム界に新しい時代を築き上げ、現在においても実車レースゲームにおいて、ナムコの湾岸ミッドナイトMAXIMUM TUNEシリーズ、セガの頭文字Dアーケードステージシリーズと肩を並べる代名詞になり、現在でも多くのファンから支持を受けており、現在はPS4のグランツーリスモ6まで登場してますが、やはりグランツーリスモシリーズの原点といえば、この初代GTである事は確かでしょう。
後のグランツーリスモシリーズとは違い、トラクションコントロールやスタビリティコントロールシステムというサポート機能も無ければ、LSDさえも無かった頃である他、同時にライセンス試験でのデモ走行の再生も無かった頃で、今のグランツーリスモから見ると、やや物足りなさがあるかもしれませんが、当時としてはこれでも結構内容の濃かった方でした。
特に駆動別によるレースやノーマル仕様オンリーによる限定戦は、非常に本気になれるぐらいでした。
ちなみに、キュアビーすけが一番好きだったのが、『ノーマルカー決定戦』でしたね…この作品でノーマル最速だったのがTVRのグリヴィス500で戦ったもんです。
ライセンス試験は何度も行き詰った事も今ではいい思い出であり、後のタイトーのバトルギア3やバトルギア4での走る参考教材としても重宝していたので、バトルギア4のノーマル戦で走る際に予習として走り込んだもんですよ、ハイ。
●PS版 グランツーリスモ ライセンス取得試験 国際A級 課題7
スペシャルステージ・ルート11 車種:TVR グリヴィス500
ゲームバランス的にも破綻もあまり無かった他、進行をきたすバグとかあまり無かったので非常によくできてますが、特に一番の難関といえるのがライセンス取得試験でしょう…。
今のGTシリーズでは、試験開始前メニューでデモンストレーションのデータが見れるので、それを観ながら参考にして走るというイメージトレーニングは詰められるのですが、初代GTはデモンストレーションデータが無いため、とにかく自分の走りで手探りで探すしかないという作業が多く、今のGTシリーズと比較してしまうと難易度的に厳しい部分が多く、またトラクションの安定性を稼ぐLSDやスタビリティコントロールシステム、トラクションコントロールシステムというサポート機能も無いので、初代をやったら意外に滑るわ滑るわ、ピッチングで跳ねる跳ねると悪戦苦闘する事は必須。
またワールドカップ制覇すると、新たにHi-Fiモードというモードが追加されるのですが、今考えてみると滑らかな動きを見せるため、コース上のオブジェを省いたセーフモード的な要素なコースだったかなと。
現在でもPS中古コーナーで108円程度で購入でき、専用メモリーカードも1,000円以下で購入できるので500円ですぐに遊べるという部分が大きなメリットですが、PS3の後期版はPSシリーズのソフトとの互換性が廃止になっているので、できれば最低でもPS2を購入しておく必要はあるかなと思います。
このGTをやり始めたキッカケは、当時…専門学校に通っていた時代で、海老名のサティの玩具の試遊台にてGT体験版を触れたのが最初であり、「これは面白いわ!」と心に決め、2,800円のザ・ベスト版を購入してから連日のように走りこみましたね…セッティングデータもセーブできるようになっていましたし、GT4では3種類セットできるという部分を比較するとやはりこちらの方が幅が広かったと考えられます。
特に初代PS以降のGTシリーズを触っているファンも、是非とも原点の初代GTを遊んでほしいと私は思います。
●おまけ グランツーリスモ TVCM集
●おまけ グランツーリスモ TVCM集 その2 日産編
●おまけ グランツーリスモ TVCM集 その2 マツダ編
発売当時…スバルやマツダ、日産による開発者によるレビューCMもありましたね。