283作品目、今回は1988年にバンダイナムコ・エンターテイメントの『プロ野球ファミリースタジアム'88』、今風で言い直せばファミスタ'88…シーズン終了当時の実際のプロ野球データを基に作られた野球ゲー『ファミスタ』シリーズ3作品目になります。
操作方式は十字キー+2ボタン方式で、打席サイドはバッティングや盗塁、投手・守備サイドは投球や牽制球、守備の移動となります。
また、相手チームの差が10点差の場合は裏の回でコールドプレイとなりますが、試合再開用のパスワード設定もありません。
86年に発売され、現在も3DSで『ファミスタリターンズ』としてリリースしているファミスタシリーズにおいて、第3作目にあたる今作はチームエディットモードが追加されて、自分の好きな名前を選手にしたり、能力値を自由に設定できるという夢のチームを作れるとなればおいしい作品になります。
収録スタジアムは『どうむ』こと東京ドーム、『六甲山』ことラッキーゾーンがあった時期の阪神甲子園球場、『しゃちほこ』ことナゴヤ球場、『河川敷』こと巨人軍多摩川グラウンドの4球場が選択可能となりましたが、特にナゴヤ球場の存在を知ってる人で、最近のプロ野球ファンでも知らない人もいらっしゃるはずですが、ナゴヤ球場は現在、ナゴヤドームでの本拠地となった後、中日ドラゴンズの二軍用の球場として活用されており、現在も存続されてるそうです。
さらにマニアなら泣いて喜ぶのが、ラッキーゾーンがあった頃の阪神甲子園球場、巨人軍多摩川グラウンドも選択可能という部分も時代を感じさせられます。
さらに、このバージョンのBチームが当時の阪急ブレーブス(後のブルーウェイブ時代のオリックス)、Hが南海ホークス(こちらは後の福岡ダイエーホークス、福岡ソフトバンクホークス)という構成。
さらに、このシリーズから『好調』のパラメータがあり、特にバッターがバットをフリフリしながら打席に立ってる状態で一目に分かりやすいシステムもこのときに実装されており、以降のシリーズでも採用されました。
自分だけの選手を作れるというチームエディットモードもこの時から採用、しかし…
ゲームバランスもそれなりに安定してるといえば安定してますが、難点はチームエディットモードの能力値設定の幅の狭さによるユーザーチームの能力がかなりリミットがかかり過ぎてしまい、思うようなチームポテンシャルを引き出しにくいという部分が裏目に出たり、ユーザーチームを設立するとナムコスターズが使えなくなるというペナルティが課せられるという部分が浮き彫りになってしまった点で、この辺もFCの後期ファミスタシリーズと比較してしまうとどうも疑問視してしまうのも無理もないかなとおもいますね。
これのマイナーチェンジ版が以前紹介した『ファミスタ'89開幕版』で、チームエディットモードは自由度を増したが、能力値を最大値まで上げると最強最悪の選手を作る事ができてしまい、下手するとゲームバランスさえも崩壊しかねないレベルになり、CPU最強のAチームの投手『ほし』と名前登録、尚且つ能力値MAXしてしまうと対戦バランスも一気に崩壊し、チートレベルまで発展しちゃったレベルまでいきましたからね。
個人的にはファミスタ'89開幕版が一番改善された方かなと思い、ファミスタ'88はファミスタ'89開幕版のプロトタイプかなと受け取ってます。
●FC版 プロ野球ファミリースタジアム'88 プレイ動画
(Yチーム・ユーザーエディットVS Lチーム 西武ライオンズ)
●FC版 プロ野球 ファミリースタジアム'88 プレイ動画 その2
(Y ユーザーVS T 阪神タイガース)
Yチームの選手パラメーターを一定的に絞って強化すると、こんな事になります…。
真姫「やり過ぎにも程があるわ。」
…'89開幕版の方がもっと凶悪だって、Aチームの『ほし』も作れちゃうぐらいだし。