●DODGE VIPER GTS&RT/10
1991年から2002年まで11年間製造されたダッジのフラッグシップ・スポーツカーのバイパーは、かつての往年の名車であるシェルビー・コブラの再来とも言われており、開発陣の一人であるキャロル・シェルビーも関わっている。
搭載ユニットは、アメリカ車では定番であるOHV方式のパワーユニットであるが、最大排気量はこのグランツーリスモシリーズの中では最大の8リッター、同社のピックアップトラック『ダッジ・ラム』に搭載されたV型10気筒のパワーユニットをエンジン前方に搭載し、最高出力は450馬力オーバーを発揮。
足回りは当時、ダッジの親会社 クライスラーと提携していたランボルギーニが担当しており、ブレーキユニットも高い信頼性を誇るブレンボ社製が与えられている。
オープンカーグレードの『RT/10』、標準グレードの『GTS』、そして競技専用モデルの『GTS-R』の3グレードがこの初代GTから参戦している。
★セッティングでの注意点…
ノーマルでは鈍感に重く、乗りこなしが難しいバイパーだが、GTSとRT/10との性能の相違点は全くない。
チューニングするとまるで化けの皮が剥がれたかのような獰猛な走りを見せるが、中途半端なチューニングを施すと、アンダーとスピンという二つのリスクが牙を向く。
エンジンチューンであるが、エンジンチューニングはステップ1のみ、フルバランスチューニングとポート研磨、レーシングマフラーを組めばあっという間に590馬力まで持ってこれるが、このボディとパワーを上手く両立させる事が大きな重要な課題となる。
コーナリング時に出口付近でアクセルと踏み込むと、リアが簡単にブレイクし始めてしまうリスクも高いので、タイヤもスポーツタイプよりレーシングタイプを標準装備させておき、スプリングとダンパーはリアがブレイクさせないように車高調節にも十分に気を配ろう。
レース仕様までチューニングした場合は、リアのダウンフォースもデフォルトより少し高い0.70が一番の理想で、この時もフロントダウンフォースも上手く微調整するといい。
次にギア比、各ギアともハイギアード寄りになっており、最高速は出やすい傾向はある。
しかし、コースによってはバイパーが不利になるコースもあるので、オールマイティにバランス良く組みたいのであれば、各ギアを中間の位置に調節しておくか、各ギアをクロス寄りにし、ファイナルを低めにすれば330キロ程度でも十分な戦闘力を得ることができるが、メガスピードカップでは最高速がモノをいうのでデフォルトにし、ファイナルはあまりいじくらない方が無難。
(ファイナルをいじりすぎると、途中で速度が落ち込んでしまう症状が発生する。)
日米限定戦でFTO LMとランダムにゲットできるGTS-Rは、最初からできているマシンであるため、バランスを壊さないようにするためには、デフォルト用のセッティングデータを予めバックアップ用として保存してからセッティングに取り掛かること。
●レース仕様
GTSは上記のGTS-Rとほぼ同じ仕様で、変更できるのはブルーとレッドのみであり、ストライプカラーの変更はできない。
一方のRT/10はレッドとイエローの構成で、イエローにするとライトカバー部分が赤になるというチープなミニカーっぽい配色になる。
★トリビア
●GT2からのGTS-Rは、FIA-GT選手権に参戦している『TEAM ORECA』仕様に変更となっている。
●GT2ではレース仕様のバイパーは上記の仕様と他に、全日本GT選手権のGT300クラスに参戦していた『チームTAISAN STPバイパー』もラインナップされている。
●日本国内のアーケードゲームでのバイパーの参戦は、セガのスカッドレースから始まっていたが、2015年のナムコの湾岸ミッドナイト MAXIMUMTUNE 5DXまでは一作品も登場していない。
●海外のみ、上記の湾岸ミッドナイト MAXIMUMTUNE 5と弟分のDEAD HEATでは参戦していた。
●DEAD HEATは、日本で2011年にナムコからリリースした『マキシマムヒート』の海外版である。
●湾岸ミッドナイト MAXIMUMTUNE 5DXに参戦しているバイパーは、2002年から2010年までラインナップされた2代目バイパーであり、こちらは『SRT-10』というグレードで統一されている。
●当初、2代目バイパーも日本での発売を予定していたが、日本においてのマフラーの構造が厳しく制限を受けてしまい、輸入を断念した。
●その2年後の2012年に3代目バイパーが登場し、『SRT・バイパー』として登場し、こちらもGTSが復活している。
●初代バイパーのみ、日本では『クライスラー・バイパー』という名前で1997年に輸入されていた模様。
●湾岸ミッドナイトの原作者 楠みちはる先生が手掛けた漫画『TOKYOブローカー』という漫画にもこの初代バイパーが登場する。
●TOKYOブローカーは、湾岸ミッドナイトとクルマによるバトル違う内容なので注意してほしい。